女性が気になる、12人に1人がかかる乳がんですが、実は日本人はマンモグラフィでは乳がんを発見しづらいことがわかりました。
毎年検査してるのに乳がんになった…という方も少なくないので、オススメの正しい検査方法、最新検査をご紹介します。
もくじ
乳がん検査
まず乳がんの検査方法ですが、いくつか種類があります。
- 問診・視触診
- マンモグラフィ
- 超音波(エコー)
次にそれぞれの特徴を上げていきます。
問診・視触診
医師が直接触ってしこりの有無を確認します。
非常に簡単に検査することができます。
しかしある程度の大きさがないと判断できないので、早期発見には効果的ではありません。
マンモグラフィ
機械を使って検査します。
個人差がありますが、痛みがあります。
(乳腺が張っている時に検査しないことで痛みを軽減することができる)
最大の利点は、手で触れることのできないしこりを発見できます。
そして以前撮った写真との比較ができるので容易に検査ができます。
【注意点】
- 若い方は乳腺が多いので、乳腺とがんの区別がつきにくいです。
- 以前撮ったデータを使って比較するので、頻繁に受診する病院を変えない方がいいです。
- 妊娠中や授乳中の方は受診できません。
厚生労働省では、40歳以上〜マンモグラフィを2年に1度検診することを勧めています。
超音波(エコー)
こちらも機械を使って検査します。
手で触れることのできないしこりを発見でき、痛みもないです。
若い方に向いている検査方法となっています。
【注意点】
- 捜査中に医師が判断するため、診断医師の技術が必要です。
日本人女性はそもそも乳がんを見つけにくい
毎年乳がん検査をしているのに、ある日病院に行ったら乳がんだった…
という事例は数多くあります。
実際にマンモグラフィを36、859人の方に受診してもらい、結果を見ると、その精度は77%でした。
つまり100人受診したとすると、23人は乳がんを見落とされています。
なぜこんなにも精度が低いのかというと、日本人女性はそもそも乳がんを見つけにくい体質だったのです。
日本人女性は「高濃度乳腺」の方が、世界的に見ても多いです。
約7割の日本人女性が高濃度乳腺に当てはまるそうです。
乳腺が濃いと、マンモグラフィで撮った写真に、がんが映らないことがあります。
万が一映ったとしても、医師の方が判断することが極めて難しいらしいです。
以上のことから、乳がんが見つけられないという事例が起こるのです。
乳がん検査の1番効果的な検査
マンモグラフィで検査した場合の見落とした確率は「77%」でした。
しかしある検査方法で行うと、その確率を「91.1%」まで上げることができたという研究結果が発表されました。
100人に受診したとすると9人の見落としということです。
これでもまだ高い気はしますが、確実な検査を求めている方にはオススメです。
その検査方法とは… 【マンモグラフィとエコー検査の併用】です。
実は何度かニュース番組で取り上げられていました。
しかしこの検査方法の認知度はあまり高くないと思います。
メリットとデメリット
マンモグラフィとエコー検査の併用を行なった場合のメリット・デメリットです。
- 乳がんの見落とし率が低くなる
誰もができれば早期発見して治療したいですよね。
併用することで、ちゃんと検査しているのに乳がんだった…という確率を下げてくれます。
- 検診料が上がる
- がんではない人を拾い上げてしまう可能性がわずかにある
2つの検診を行うので、検診料も上がってしまいます。
ですが命はお金に変えられないので、できれば併用してください。
マンモグラフィだけ、エコー検査だけ、という方が、乳がんだと診断されたのに実はがんではなかったという可能性は約9%です。
しかし併用検査を行うとその確率が12%まで上がってしまいます。
2つ検査を行うので当然確率は上がってしまうので止むを得ないです。
乳がんの最新検査は?
女性の乳がん検査の主流といえば、やはりマンモグラフィとエコー検査です。
しかし技術は進化していて、年々精度の高い検査を行えるようになっています。
PEM(ペム)
こちらの検査は、腫瘍のでき始めの1.5mm〜2mmの大きさから腫瘍を発見することができます。
(マンモグラフィは5mm〜1cm以上) なので他の検査より飛躍的に早期発見が見込めます。
じゃあ併用なんかしなくてもこれだけでいいじゃん! と思われたかもしれませんが、実は問題があります。
その理由は「費用が高い」ことです。
PEM(ペム)を検査するには、全身検査であるPET(ペット)で検査しなければいけません。
わかりやすくいうと人間ドックのような感じです。
そのPET(ペット)の全身検査の中の乳房に特化した検査がPEM(ペム)なので、費用は全身検査代かかります。
もちろん保険適用されないので全額負担になり、「約13万円」かかります。
※病気の疑いで検査した場合は保険適用となり、3割負担で約4万円です。
金額的に少し難しいですが、乳がんのがん細胞は1cm以下の早期発見なら99%以上治るそうです。
より確実に検査したい方は、こちらの「PEM」で検査してください。
血液検査(2018年頃)
ニュースでも取り上げられていましたが、国立がんセンターが2018年頃をめどに開発を進めているそうです。
こちらの検査は採血を1回すると、それだけで13種のがんを検査できるというものです。
乳がん、胃がん、肺がん、肝臓がん、食道がん、胆道がん、膵臓がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、肉腫、神経膠腫
乳がんの場合の精度は約90%らしいです。
マンモグラフィとエコー検査を併用した精度とあまり変わりません。
もしこれが実現すると、簡単に精度の高い検査をすることができます。
検査に行きたいけど時間がない方の検査方法
乳がん検査に行きたいのになかなか時間が取れない!という方に向けて、自宅で簡単にできる「がんリスクチェッカー」という検査方法があります。
こちらの検査方法は、届いた専用の検査キットで簡単に血液を採取して、その検体を返送するだけです。
所要時間は5分〜10分程度のようです。
乳がん、大腸がん、食道がん、消化がん
こちらのキットはHeart Onlineで購入できます。
直接病院へ検査に行ってもらいたいですが、どうしても時間が取れない方はこちらで検査してください。
まとめ
- 20代〜30代の方は「エコー検査」をする。
- 40歳以上の方は「マンモグラフィとエコー検査の併用」を2年に1度する。
- なかなか検査に行けない方は「がんリスクチェッカー」を利用する。
- 検査費用はかかるけど、より確実に検査をしたい方は「PEM」で検査する。
- 2018年に血液検査で、乳がんを含む13種類のがんを検査できるようになるかもしれない。
【最後に】
その為には、自分にあった適切な検査を受けることが大切です。